夏休みは子ども向けプログラミングのイベントもとても多く、とりあえず目についた体験イベントに参加を申し込んだという方も多いでしょう。プログラミングとひとことで言っても、特に子ども向けのツールはかなりアプローチが違います。
今回の「知りたい!プログラミングツール図鑑」コラムでは、子どもの好きな教科別におすすめツールをご紹介してみたいと思います。とりあげる教科は理科、算数、国語、社会、図工です。
理科
ロボットが動くパーツを組み立てる段階と、それをにプログラミングする段階の両方に取り組むので、強い興味が集中力を引っ張ってくれることも重要です。全体的に高価なものが多いので、体験系のワークショップでまずは触ってみるのにもぴったりです。
算数
まだこのタイプは少ないですが、Swift PlaygroundsとCodeMonkeyは、キーボード入力ができなくてもドラック&ドロップで簡単に扱えるように出来ています。どちらも無料で始められるアプリです。
国語
代表的なのはScratchですが、今は子ども向けプログラミングの手法はこのブロックタイプが圧倒的に多く、様々なアプリで採用されています。数字系は苦手だから……と心配する必要はありません。
社会
限られたパーツからで構わないので、それらを使って「身近な問題を解決する仕組みを発明する」とか「日常をちょっと便利にする」ということをテーマにすると発想が広がります。直感的なプログラミング方法やパーツの組み合わせ方だけで仕組みが作れるので、企画の発想に集中できるのが大きなメリットです。
図工
プログラム自体は「○○したらLEDが光る」といったシンプルなもので十分。プログラムを生かしたモノ作りは、外側の工作部分の設計やデザインでも機能や姿が変わります。「外側」により重点を置いたモノ作りにも使いやすいツール群で、創造力を発揮しましょう。
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社会と図工でとりあげたセンサー・回路系ツールも、ロボット系同様に高価なものが多いので、体験系のイベントで試すにはぴったりです。どちらのツール群も、組み替えてプログラムを変えて繰り返し楽しめるので、気に入ったら長く使うつもりで購入するのがおすすめです。
以上、小学校5年生以上をイメージして診断形式でご紹介してみました。ツールがありすぎてどうしてよいのかわからない!という方はぜひ参考にしてみてください。
狩野 さやか
Studio947のデザイナー・ライター。デザイン・ウェブ制作全般を担当する一方、技術書籍の執筆や、教育のICT活用・子ども向けプログラミングについての取材・執筆をしている。著書に『ひらめき!プログラミングワールド』『見た目にこだわるJimdo入門』『ふたりは同時に親になる 産後の「ずれ」の処方箋』。
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