ステージクリア型?クリエイティブ型?〜子ども向けプログラミングツールはここを見て選ぼう!

狩野 さやか

子ども向けのプログラミングツールはいろいろあり、何をどうやって選んで良いかわからない……!という声もあります。知っておくと便利なポイントをひとつご紹介しましょう。

「何をするためのツールか?」

ポイントは、「何のためにプログラミングをするのか?」です。2つに分類できます。

(1)ステージクリア型

パズルやゲーム感覚でプログラミングの基礎的な考え方に慣れるためのツール。入門におすすめ! 手軽に楽しみながら進められる。

(2)クリエイティブ型

プログラミングで自由にオリジナル作品を作ったりロボットを動かしたりするためのツール。これがプログラミングの醍醐味!

順番に詳しく説明しましょう。

(1)ステージクリア型

入門系のツールに多いのがステージクリア型。キャラクターをゴールに連れていくなどのシンプルなミッションをクリアするために、プログラムを作成します。パズルやゲーム感覚でできるように演出されていて、複数用意されたステージは、だんだん難易度が上がっていきます。

例えば、コードモンキーJr.は、サルのキャラクターがバナナをとってゴールに行くのがミッション。矢印アイコンなどのブロックを並べてプログラムを作ってサルを動かします。文字がないので小さなお子さんでもOK。

コードモンキーJr.
codemonkeyjr

ツールの難易度は様々です。文字がわかる年齢なら、文字で役割が書いてあるプログラムブロックを使うタイプでより複雑なプログラムにもチャレンジできます。Code.orgのHour of Codeにはステージクリア型がいろいろと用意されていて便利です。

Code.org:Hour of Code

テキストで記述する本格的なプログラミング言語を使うSwift Playgroundsは、プログラミング言語としてのハードルは高いですが、ステージクリア型なので楽しく慣れることができます。

Swift Playgrounds
Swift Playgrounds

画面の中で操作するアプリばかりでなく、リアルなロボットをミッション通りに動かすというツールもあります。

Cubetto

ステージクリア型は、プログラミングの基本となる考え方「順次処理」「繰り返し」「条件」を使うように設計されていて、自然とそれらの考え方に慣れることができます。繰り返すパターンを見つけたり、より効率の良いルートを見つけたりする過程は、知育系のパズルやゲームのような印象を受けるでしょう。入門的な内容が多く小さな子でも扱いやすいものが多いのが特徴です。

ただし、ステージクリア型は、例えるなら算数の計算練習や英語の文法パターン練習のようなもの。プログラミング独特の考え方に慣れる準備運動や入門という位置づけにするのが良いでしょう。

ステージクリア型(問題を解く)全ツールをチェック!

(2)クリエイティブ型

クリエイティブ型のツールでは、プログラミングで自由に作品を作ります。ツールによって作れるものは様々です。

例えばScratch(スクラッチ)は、ちょっとしたアニメーションから手のこんだゲームまでいろいろな作品作りができるプログラミングツールです。作った作品はScratchの中で動かして遊べます。

Scratch

プログラミングというと、スマートフォンのアプリなどを作るイメージを持つ方もいるかもしれませんが、スマートフォンのアプリを作るのは高度なプログラミング技術が必要です。子ども向けのツールでは、スマートフォンアプリのような汎用性の高いものを作ることはできません。一般的に、そのプログラミングツールの中で動く作品を作ります。

難易度や作れる作品の幅はツールによって違い、例えば小さな子ども向けのスクラッチJr.は、文字がわからなくても使えます。

スクラッチJr.
ScratchJr

さらに、プログラムでロボットを動かしたり基板に付属のライト光らせたりするものもあります。どうやってロボットを動かすか、どんな仕掛けを作るかを自由に考えてプログラムしますから、これらもクリエイティブ型です。

レゴ エデュケーション SPIKE プライム

micro:bit

「自由に」というのが実は子どもには意外と難しい要求で、知識がないと自由に作りようもないのですが、だいたいどんなツールにも簡単に作れるプログラムの見本や説明がついています。そのまねをして作って、一部を書き換えたりアレンジしてみることから始めるのがおすすめです。

例えば英語の単語とか文法だけをルールとして覚えるのではなく、例文をそのまま喋ったり書いたりして慣れ、使いながら覚えていくのと同じような感じです。

クリエイティブ型(自由に作る)全ツールをチェック!

ステージクリア型とクリエイティブ型の両方をうまく使い分けて

ステージクリア型は初心者の入り口に最適。小さな子が感覚的に慣れるために使うだけでなく、年齢が上がっても、クリエイティブ型で何かを作る前段階としてやったり、短い時間でプログラミング体験させたいときに使うのも便利です。

ステージクリア型からクリエイティブ型に移行する場合は、「あのパズルゲームではミッションをクリアするためにプログラムを作ったけど、こんどは自分で自由にプログラムを作ってキャラクターを動かすんだよ」と声かけをしてあげると関連性がわかってよいでしょう。ステージクリア型だけで終わることなく、ぜひクリエイティブ型で何かオリジナル作品を作るためのプログラミングに挑戦してください!

ひとつのツールでステージクリア型と、クリエイティブ型の両方の機能が入っていて、レベルも設定できるプログラミングゼミのようなツールもあります。

プログラミングゼミ

「知りたい!プログラミングツール図鑑」では、ステージクリア型を「問題を解く」、クリエイティブ型を「自由に作る」で簡単に見つけられるようにしています。

ステージクリア型(問題を解く)全ツール

クリエイティブ型(自由に作る)全ツール

特徴でさがす」のページでは、値段や対象年齢などとあわせて検索できますからぜひ使ってみてください!

狩野 さやか
Studio947のデザイナー・ライター。デザイン・ウェブ制作全般を担当する一方、技術書籍の執筆や、教育のICT活用・子ども向けプログラミングについての取材・執筆をしている。著書に『ひらめき!プログラミングワールド』『見た目にこだわるJimdo入門』『ふたりは同時に親になる 産後の「ずれ」の処方箋』。

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