[ふきさんのプログラミングおもちゃ]腹筋クマちゃんの応援でモチベーションアップ!!〜micro:bit

佐藤蕗

ふきさんのプログラミングおもちゃレシピ

私の筋トレを応援してくれる相棒を作りました。私が腹筋すると、彼も一緒に腹筋してくれるのです。モチベーションをあげるために、腹筋した回数もカウントしてくれます。10回腹筋すると音楽で褒めてくれるシステム!! やさしい〜!! 今回はmicro:bitを2つ使用して、頭に取り付けたmicro:bitからクマのmicro:bitに信号を送ることで、動きを連動させています。

材料と難易度

色画用紙、箱、micro:bit2個(※1)、サーボモーター(※2)、miicro:bitバングルモジュール
プログラミング難易度:
※1:音が出るプログラムなので、2個のmicro:bitのうち1個スピーカー内蔵のv2を使用します。
※2:micro:bitとサーボモーターの接続にこの記事ではワークショップモジュールを使用しています。

しくみと作り方

クマを動かすmicro:bit

クマのしくみは、とてもシンプルです。足は固定されており、胴体〜頭のパーツがサーボモーターに直接貼り付けられています。サーボモーターのコードは、箱の内部を通り、箱前面のmicro:bit本体に接続されています(裏側から見た写真をご参照ください。)。
micro:bitでサーボモーターを使う方法は、こちらの記事をチェックしてください。

表側から見たところ。

裏側から見たところ。

頭につけるmicro:bit

頭に取り付けるmicro:bitは、大きな電池ボックスをぶら下げたくなかったので、ボタン電池使用のバングルモジュールを活用しました。裏側でリボンを結んで、はちまきのように取り付けるスタイルにしました。
音が出る効果をプログラムするので、こちらのmicro:bitはスピーカー内蔵のv2を使用しましょう。

プログラム解説

今回、2つのmicro:bitを使い、通信機能で動きを連動させるようにしました。私の頭に取り付けたmicro:bitが90°傾くと、クマの方のmicro:bitに信号が送られます。この信号を受け取ると、サーボモーターが動作し、腹筋しているように見えます。通信機能の使い方は、過去のこちらの記事もご参考に。

2つのmicro:bitを通信させるには、「①頭につけるmicro:bit」と「②クマを動かすmicro:bit」それぞれに別のプログラムを作る必要があります。どちらのプログラムにも、「無線」カテゴリーの「無線のグループを設定」ブロックを使用し、同じグループのID番号を指定します(※今回は《1》)。これで通信ができるようになります。

①頭につけるmicro:bitのプログラム

プログラムは次の図の通りです。まず、腹筋の回数を管理するために変数「count」を作ります。そして、ロゴが上になったとき、「count」を1増やし、その「count」の数値を無線で送ります。ここで送信した数値を、クマ側のmicro:bitが受け取ってクマが動くという仕組みです。さらに変数「count」の値をLEDに表示するようにしました。変数の設定について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

このプログラムをMakeCodeで直接開く

腹筋の回数が10回になった時と、ボタンAが押された時には、変数「count」を0にしてリセットします。「count」を0にした際も、無線で数値を送ります。

②クマを動かすmicro:bitのプログラム

プログラムは次の図の通りです。まず、頭に取り付けたmicro:bitから受け取った数値を管理する変数「number」を作ります。そして、受信した数値が0よりも大きい場合に、サーボモーターの角度を110度に動かし、ちょっと止まってもどるようなプログラムを作ります。また、頭につけたmicro:bitから送られてくる数値をそのままLEDに表示させます。これで頭の数値とクマ側の数値が一致!!

このプログラムをMakeCodeで直接開く

プログラムを転送して完成!

それぞれのmicro:bitにプログラムを転送して、完成です。頭にmicro:bitを取り付けたら寝転んでからAボタンを押し、カウントをゼロにしてから腹筋してみましょう!

こんなふうに、クマも腹筋して回数をカウントして表示してくれます。

おまけ:いろんな機能を組み合わせて、だんだん高度になってきた

今回、大きく3つの機能を使用しました。1つ目が「サーボモーターの動き」、2つ目が「変数を使ったカウント」、そして3つ目が「無線通信」です。

これまでに様々なものを作ってきましたが、だんだん高度になってきたように感じます。作るとエラーもあり、プログラムの通りに動かないこともありますが、作る回数を重ねるごとに、「なんとなくこうかな?」という勘も働くようになりました。さらに作っていこう!!

micro:bitの使い方や作品アイデアがたくさん! micro:bitでプログラミングに挑戦!

佐藤蕗
さとうふき/手作りおもちゃ作家/2児の母。建築設計事務所勤務を経て、第1子出産を機にフリーランスに。育児をしながら作っていたおもちゃが反響を呼び、イラストレーターの活動のかたわら、造形作家として、雑誌、web、テレビでお仕事中。ワークショップも。著書に「ふきさんのアイデアおもちゃ大百科 / 偕成社」「親子で笑顔になれる “魔法の手作りおもちゃ”レシピ / 宝島社」がある。 https://note.com/fukisato

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