![[ふきさんのプログラミングおもちゃ]micro:bit人形とサイコロ形リモコン〜2個で無線通信!](https://tool-zukan.com/wp-content/uploads/2022/06/fuki-05-main.png)
micro:bitには、2個使用するとお互いに通信ができる機能があります。例えば「片方のmicro:bitのボタンが押されると、もう片方のmicro:bitにつないだサーボモーターが動く」というように、入力と出力を分けることが可能。さっそく、加速度センサーを利用したサイコロ形のリモコンで動く人形を作りましたよ!
材料と難易度
プログラミング難易度:
※音が出るプログラムなので、2個のmicro:bitのうち1個スピーカー内蔵のv2を使用します。
しくみと作り方
2個のmicro:bitを、「①サイコロ形リモコン」と「②人形の動き」にそれぞれ使います。
①サイコロ形リモコン用のmicro:bit
サイコロ形リモコンの中にひとつ、入力用のmicro:bitを入れました。コンパクトにするためにボタン電池型の「バングルモジュール」を使い、サイコロの中で動かないように緩衝材で包んであります。

②人形の動き用のmicro:bit
人形が座っている椅子の中には別のmicro:bitを入れ、サーボモーターを繋ぎました。このサーボに直接顔をグルーガンで接着。サーボの動きがそのまま顔の動きになります。
音が出る効果をプログラムするので、こちらのmicro:bitはスピーカー内蔵のv2を使用しましょう。
micro:bitでサーボモーターを使う方法は、こちらの記事をチェックしてください。

さてさてこの後、リモコンのmicro:bitを傾けると、人形のサーボが動いて顔が動くプログラムをつくっていきます。
プログラム解説
micro:bit同士で通信させる方法
2個のmicro:bitを通信させるには、「①サイコロ形リモコン」と「②人形の動き」それぞれに別のプログラムを作ります。どちらのプログラムにも、「無線」カテゴリーの[無線のグループを設定《1》]ブロックで、同じグループのID番号を指定します。これで通信ができるようになります。

①サイコロ形リモコン用のmicro:bitプログラム
「サイコロリモコン用」micro:bitのプログラムは次の図の通りです。『画面が上になったとき、無線で数値《1》を送信する』というようなプログラムを、立方体の面の数と同じ6種類作ります。ここで送信した数値を、人形モーター側のmicro:bitが受け取って動くという仕組みです。
サイコロリモコン側のプログラムはこんなに簡単!
②人形の動き用のmicro:bitプログラム
「人形の動き用」micro:bitのプログラムは次の通り。『サイコロ形リモコンのmicro:bitから受信した数値が「1」なら、サーボモーターの角度を90度動かす』といったプログラムを6種類作ります。サイコロの各面につけた絵と人形の動きを関連づけて楽しい演出にしましょう。
このプログラムは図のように、もし受け取った数値が「1」ならこう動き、そうではなくもし「2」ならこう動く、さらにそうではなく「3」ならこう動く……と6種類続いていくので、それなりに長くなります。
プログラムを転送して完成!
最初に工作に組み込んだmicrobitを一度取り出し、「サイコロリモコン用」のmicro:bitには「サイコロリモコン用」のプログラムを転送。「人形モーター用」のmicro:bitには「人形モーター用」のプログラムを転送します(プログラム転送手順はこちらを参照)。
プログラム転送が完了したらそれぞれのmicro:bitの電源を入れ再度工作に入れていきましょう。
これでついに完成!

おまけ:micro:bitで無線通信を使ってみて
micro:bitで初めて無線通信を使ってみたところ、それなりに苦労したのですが……、できることが一気に増えて楽しみ方のレベルが変わった気がします。2個のmicro:bitを入力と出力に分けられるので、Aが近づいてきたらBがピーピー鳴る→金属探知機やかくれんぼに使える?などいろいろなアイデアが考えられますよ!
佐藤蕗
さとうふき/手作りおもちゃ作家/2児の母。建築設計事務所勤務を経て、第1子出産を機にフリーランスに。育児をしながら作っていたおもちゃが反響を呼び、イラストレーターの活動のかたわら、造形作家として、雑誌、web、テレビでお仕事中。ワークショップも。著書に「ふきさんのアイデアおもちゃ大百科 / 偕成社」「親子で笑顔になれる “魔法の手作りおもちゃ”レシピ / 宝島社」がある。
https://note.com/fukisato
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