さっと確認できるScratch(スクラッチ)の操作方法一覧〜これ何に使うの?がすぐわかる

伊東 けいこ

プログラミング教育が小学校で必修化されるにあたって、
「子どものプログラミング教育ツールについて知りたい、使ってみたい」
そう考える大人の方も多いのではないでしょうか。

このコーナーではプログラミング教育のツール・教材として最もポピュラーといえる「Scratch(スクラッチ)」を取り上げて実際に何かを作りながら、プログラミングの考え方や子どもとどうやって一緒に遊ぶ・学ぶかを模索していきます。

Scratchの操作方法一覧

Scratch の概要についてはこちらをご参考ください。

今回ははじめてScratchに取り組む方のために、画面と使い方について確認します。Scratch 3.0 で見てみましょう。ログインしないで利用することもできますが、ここではアカウントを作成してログインした状態で進めます。

スクラッチの編集画面
アカウントを作成し、「つくる」をクリックすると最初に出てくる画面。チュートリアルの小窓が出ていることもある。

操作説明一覧目次

【1】基本の用語

プロジェクト

Scratch(スクラッチ)の作品のことをプロジェクトといいます。ゲームなどの作品を構成するプログラムや素材などがひとまとまりになっています。プロジェクトは保存、編集、ファイルデータとしてダウンロードできる他、Scratchのサイト上で共有することも可能です。

プロジェクトを「共有」するとプログラムが公開され、他の人がその作品を複製し、アレンジを加えたり、発展させることができます。

プロジェクトページ

作成したプロジェクトの動きを確認したり、遊んだりする画面が「プロジェクトページ」です。プロジェクトページからは「中をみる」ボタンで編集画面に戻ることができます。

スクラッチ プロジェクトページ
作成したプロジェクトを確認したり、実際に遊ぶ画面(プロジェクトページ)

スプライト

プロジェクトの中で何らかのアクションを行うオブジェクト(キャラクターやモノ)をスプライトといいます。最初の画面はスクラッチキャットのスプライトがステージの中央に置かれた状態で始まります。

【2】メニューバー

スクラッチ 画面説明 メニュー
プログラムを行う編集画面、上部のメニューバーから見ていきましょう。

1:言語選択

地球マークのメニューで言語を選ぶことができます。
写真の画面はこども向けのひらがな表記「にほんご」を選択した場合の表示です。

2:ファイル

スクラッチ 保存
作成したプロジェクト(プログラム)の保存や複製、新規作成をここで行います。

「ただちにほぞん」「コピーをほぞん」はアカウントを利用している場合にのみ表示されるメニューです。
データがScratchのサイト内に保存されるため、アカウントにログインすることで異なるデバイスからでも続きを編集することが可能です。ファイルとして手元に保存するには「コンピューターにほぞん」します。コンピューターに保存されたファイルは .sb3 の拡張子のついたファイルとしてダウンロードされます。

3:へんしゅう

スクラッチ 編集
誤ってスプライトや音を削除してしまった時に、「さくじょのとりけし」で、取り消すことができます。
プログラムのブロックを削除した場合に使えるわけではありません。プログラムブロックを削除した場合は同じプログラムのブロックを置き直す必要があります。ターボモードは複雑で処理に時間のかかるプログラムを作成している時に利用します。(通常は利用する必要はありません。)

4:チュートリアル

「チュートリアル」メニューを押すと、短い時間で見ることのできる様々なチュートリアル動画の一覧が表示されます。面白そうな内容を選んで表示してみましょう。ポップアップ画面が表示され、プログラムを組みながらでも確認できるのでぜひ参照してみることをおすすめします。

スクラッチ チュートリアル

5:プロジェクト名を編集

作成中のプログラミングに名前をつけます。名前はいつでも変更可能です。

6:きょうゆうする

プロジェクトを共有すると、プロジェクトが公開され、誰でも中を見て、複製できるようになります。

共有をやめたい場合は「私の作品」ページから共有を解除できます。

7:プロジェクトページを見る

プログラムの実際の動きを確認したり、遊んだりすることができるプロジェクトページ(前述)へのリンクです。

8:私の作品

フォルダアイコンは「私の作品」一覧ページへのリンクです。
私の作品一覧から、過去に作成したプロジェクトを削除したり、共有を解除したりすることができます。

9:アカウント設定

スクラッチ アカウント設定
プロフィール、アカウントの設定を行います。「わたしのさくひん」のリンク先へは左のフォルダアイコンからも移動できます。
アカウントのサインアウトもここで行います。

【3】プログラミングを行うエリア

スクラッチ 編集画面メニュー

10:ブロックパレット

ブロックパレットから必要な命令のブロックをドラッグ&ドロップし、命令を組み合わせることでプログラムを作成します。この命令のことを「スクリプト」とも呼びます。

ブロックパレットには様々なタイプの命令(スクリプト)があります。「うごき」「みため」など、タイプ毎に表示されています。

拡張機能
左下のボタンを押すと「かくちょうきのう」一覧が表示され、より高度なスクリプトを追加することができます。
コスチューム
「コスチューム」タブを押すとスプライトのコスチュームを追加や編集が行えます。コスチュームを直訳すると「衣装」ですが 「見た目」と考えるとよいでしょう。
それぞれのスプライトに複数のコスチュームを持たせて、アクションに応じて切り替えて使うことができます。
音の編集画面
「おと」タブを押すとサウンドの編集画面が出てきます。Scratchでは、ゲームの最中に音楽を流したり、なんらかのアクションに対して音をつけたり、いくつもの音を効果的に利用することができます。いくつかサンプル音源がありますが、新しい音源のデータをアップロードする、直接録音することでプロジェクトに加えることができます。

11:スクリプトエリア

プログラミングをする場所です。ブロックパレットからスクリプトエリアに命令ブロックをドラッグ&ドロップし、組み合わせることでプログラムを作成します。アクションの起こる条件と、その時の動き・結果を組み合わせることで様々な動き、変化を実現することができます。

このエリア内で組み合わされたブロックをクリックすると、そのプログラムを実行した時の動きをステージ内で確認することができます。

12:ステージ

画面の右側、ネコ(スクラッチキャット)が見えるエリアがプログラムの動きを確認するエリアで「ステージ」と呼ばれる部分です。
緑の旗がスタートボタンにあたります。(通常は緑の旗を押すとプログラムが動くようにプログラムを組みます。)
赤い八角形を押すと動いているプログラムの実行を止めることができます。

13:スプライトペイン

プロジェクトにある全てのスプライトをここで管理・編集します。スプライトの追加や削除を行う他、各スプライトの初期の状態や、アクションに応じた際の位置や向きを指定することができます。

どれか1つのスプライトを選択した状態でブロックパレットの「コスチューム」タブを開くことで、そのスプライトのコスチュームを編集できます。

14:背景

背景設定
プロジェクトの背景画像をここで管理、編集します。1つの背景に複数のパターンを持たせて、アクションに応じて切り替えて使うことができます。(スプライトのコスチュームと同様です)

どれか1つの背景を選択した状態では、ブロックパレットの「コスチューム」タブが「はいけい」タブに変わります。このタブを開くことで、選択している背景を編集できます。

補足:バックパック

命令ブロックを組み合わせたプログラムのまとまりや、スプライト、背景を「バックパック」にドラッグ&ドロップすることで、保存することができます。バックパックに入った要素は、同じアカウントで作る他のプロジェクトで取り出して使えます。

【ポイント】Scratch でどう学ぶのか

慣れないうちは少しわかりづらいかもしれませんが、実際に触ってみることで腑に落ちてくると思います。ぜひ実際にScratchを動かしてみてください。

プログラミングを学ぼう!そう意気込んでScratchを触り始めた筆者ですが「何をどうやって作るべきか」理想的な成果物と作成方法のガイドがなかなか見つからないことにはじめは少し困惑しました。同じように戸惑った方もおられるかもしれません。

プログラミング学習は「決まった答えを導き出す、技術を習得する」ものではなく

  • アイデアや課題を見つける
  • 目的を決める
  • 目的達成のための道筋を組み立てる

というふうに、様々な状況の中で何かを作っていくこと、そのものが学習の一部です。それらに加え

  • 他者との協業や知識の共有によって、お互いが成長する

という点も特徴的です。特にScratchは作品の共有機能などで、このコラボレーションを大切にしています。これらのプログラミング学習の特徴は「従来的な座学」と比べるとかなり異なりますし、自由な点が多すぎて、どうしてよいかわからなくなるかもしれません。

「面白い」「作りたい」そんなモチベーションがあれば自発的に学習できるように作られていて、様々なヒントを得ることができるのは Scracth の魅力であり、世界中で利用されている理由でもあります。チュートリアルを見ながら黙々と取り組む、制作例を真似してみる、自由に触りながら動きを見る・・・人によって楽しく学べる方法は異なりますので、まずは気軽に、楽しみながら取り組んでいければと思います。

次の記事では何かを動かすプログラム、ということでネコを動かしてみたいと思います。

伊東 けいこ
Web制作者&ライター。2017年よりオランダ在住。 サイト構築の傍らオランダにおける教育&テクノロジー、社会&テクノロジー周辺を追っています。 https://chari-kamo.com

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