8月おわりに開催されたmicro:bitを使った子供向けのイベント夏休みデジタル縁日「小学生のための IT工作マイコンプログラミング講座」(認定NPOキッズドア主催)をのぞいてきたのでご紹介します!
micro:bitでプログラミングもの作りに挑戦するワークショップと、micro:bitでできた楽しいもので自由に遊べるコーナー。私はワークショップ開催日には行けなかったのですが、ランタン、ヨーヨー、刀などを作ったり、micro:bitを足につけて100m競争をしたりしたそうですよ。楽しそうですね!!
こちらはボールあてゲーム。的にボールがあたると音が出て回数をカウントします。子どもたちは白熱!大人たちは投げたボールを集める係でいそがしい!! 実はこれ、このツール図鑑で掲載している「モンスターを40秒でやっつけろ!!」がモデルになっているんです。作り方をぜひチェックしてみてくださいね。
こちらは紙飛行機の発射台のコーナー。TFabWorksさんから出ている「きりんさんのカタパルト」という発車台を使用しています。ここではmicro:bitでサーボモーターを2個制御して、きりんの首の角度と、動力となる輪ゴムをピシッと外す部分をコントロールしています。会場では、micro:bitをもう一個使って連携させてリモコンとして操作させていました。なんどもなんども角度を変えて飛ばす様子がまぁ楽しそうです!
つづいて、バーチャルスポーツ(!?)のコーナーです。これらはmicro:bitで体を動かすゲームをどんどん開発してしまうネコマ製作所さんのネコリンピックシリーズからの出展です。
まずこちら。スケートボードです。不安定な板に乗っかって、バランスをとって左右に傾きながら、PC画面上で前方に進むネコを操作します。画面に現れる三角コーンの色に応じて左右どちら側を通るかが決まっていて、ルール通りに動ければ点数が入ります。スケボー部分の板にmicro:bitがセットされていて傾きセンサーで値をとっているんですね! 子どもたちはスイスイとやっているように見えますが、私も挑戦してみたら、なかなか機敏に動けず点数はマイナス……。バランス崩して倒れないように必死でした……!
実はゲーム画面はScratchで作られていて、Scratchとmicro:bitの連携技で実現しています。この連携の方法が知りたい方はツール図鑑内の「micro:bitとScratchの合わせ技」コーナーをご参照くださいね。できることの幅がぐんと広がって面白いですよ。
そしてこちらは腕相撲マシン。これ、片手じゃなかなか倒せないくらい強い力が必要で、アームレスリングの練習用の器具だとか。画面内のネコを倒すべく腕相撲をします。子どもたちは全体重をかけてがんばります! こちらも上部に取り付けられているmicro:bitの傾きセンサーで判定されています。同じくScratchとの連携技です。
これらの、自然と体を動かしちゃうっていうソリューションは、もう、楽しくてワクワクしてしまいますね! 今はNintendo Switch Sportsとか、リングフィットアドベンチャーなどあるので子どもたちは見慣れているかもしれませんが、それらのもっともシンプルなモデルだと思うと、なるほど!って思えるのではないでしょうか。こんなふうに器具を使うとか、画面と連動するという演出は運動のモチベーションがあがって楽しさ倍増です! おもしろいと思った方は、ネコマ製作所さんの他のネコリンピック作品もチェックしてみてくださいね。
なお、私が腹筋カウンターを作ったときに書いた記事があるので、micro:bit単体でシンプルに傾きをカウントする方法を知りたい場合は参考にしてみてください。
[→窓の杜:腹筋カウンター基本編/モチベーションアップ編]
さいごのご紹介は、プラレールをパソコンから操作しちゃおう! という装置です。こちらもネコマ製作所さん。micro:bitでちょっぴり改造が加えられていて、パソコン画面から列車のON/OFFを制御できます。そしてポイント切り替えまでできてしまうという素敵さ。これ、タブレットPCの画面を段ボールなどにはめ込んで運転席風の工作したら最高ですね!!
このイベントは、micro:bit財団の支援もありワークショップ参加者はmicro:bitがもらえるという特典つきでした。持ち帰った子ども達が自分オリジナルの楽しいものや発明品を作るのかと思うとワクワクします。
大人が作った展示されているもので遊んで「楽しいなぁ!」と思うのは大切な入り口。でもそこで終わらずに、その仕組みに興味を持ったり、自分で作ってみたい! と思ったりしてほしいなと感じています。きっとワークショップに参加した子どもたちは、そんな気持ちをmicro:bitと一緒に持ち帰ったのではないでしょうか。
<おまけのひとこま>
おじゃましたついでに、私も小さな挑戦者に使い方を説明。子どもの発見をじゃましない声かけってひとつひとつ、一瞬悩みます。いい時間だなあとあらためて感じました。そして私もスケボーに挑戦。ほんとに、子ども達がやっているのと全然違って、必死さ100%……。なんどもやってしまいました。背後でもう片付けているのに!!すみません!!!
狩野 さやか
Studio947のデザイナー・ライター。デザイン・ウェブ制作全般を担当する一方、技術書籍の執筆や、教育のICT活用・子ども向けプログラミングについての取材・執筆をしている。著書に『ひらめき!プログラミングワールド』『見た目にこだわるJimdo入門』『ふたりは同時に親になる 産後の「ずれ」の処方箋』。
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