embot大展覧会に行ってきました!楽しい作品たちを紹介!!

狩野 さやか

プログラミング学習用ロボットキットembotが、2023年8月19日(土)に大展覧会を開催しました。子どもたちの素敵な作品を見てきたのでご紹介します!

コンテスト形式ではなく展覧会形式で行われ、子どもたちがのびのびと自分の作品を説明してくれて、とてもあたたかい雰囲気でした。
なお、embotのウェブサイトに正式な大展覧会特集ページがあり、各賞の発表や応募作品の説明や動画が見られる図鑑もあるので、詳細はぜひ公式ページでチェックしてみてください。

e-craftの代表取締役CEO額田一利氏が制作者にインタビューしながら審査員と共に会場内を巡った

出展されていた一部なのですが、会場で出会ったこだわりの作品たちを紹介します! ここでは賞を受賞したかどうかは紹介しないので、気になる方はぜひembotのサイトでチェックしてみてください。

かわいい&ていねいな作り込み「夏祭りアクセサリー」

回転サーボで髪飾りの花のがくるくる回転し、180°サーボ2個でちょうちょがパタパタする動きを再現。動くアクセサリーというアイデアがいいし、それをあえてダンボール工作できれいにかわいく作っているところがいい感じ。embotコアが見えないようにミニショルダーバッグにしまってあり、コードも目立たないように工夫されていて、細かいところまでおしゃれに考えられているところがすごい! embotコアをそれぞれ1個ずつ、2個使っています。

みんながたのしそう!!「魚釣りゲーム」

池がくるくるまわって楽しく魚釣りができるゲームです。スイッチもついていて、音楽も流れ、時間がおわると「おしまい」の合図も出ます。作品で遊んでいるスタッフさんも子ども達もみんなとっても楽しそう!! 大人世代にはおなじみの、おもちゃの魚釣りゲームを思い出しました。本物みたいなゲームを作っちゃいました!

カメがよろこぶ自動装置「えさやりロボちゃん」

カメのえさをあげる自動装置。餌の容器を回転させて振り下ろす動作と、餌をトレーで受けてカメのいる場所にさらっと落とす動作を別々のサーボでコントロールして連動させています。エサの容器はどれがいとか、回転の角度はどこまでがいいかとか、エサの容器とトレーの位置はどうするかとか、いろいろ何度も試したんじゃないのかな、と感じました。毎日の生活からうまれた発想がすてきな発明品!

ワニがとっても魅力的「コインを食べるワニ」

ワニの口からコインを食べさせる動きを楽しめる貯金箱。なんとワニの目がembotの基本のクマちゃんの足のパーツなんだそうです! なるほどたしかに足パーツのつき方と同じです。これは思いつかなかった! 土台となる池部分に描かれた水中にいるワニや魚などの絵がまたとても観察された絵で素敵で、生き物が好きなことが伝わってきました!

タブレットを動かして邪魔しちゃおう!「パンダっぽく、バケモン」

ペットボトルキャップを飛ばしてあそぶゲーム。光センサーのSizuku Luxを暗い箱の中に落として反応させる1つ目のゲームと、黒いアームが邪魔をするゴールにペットボトルキャップを入れる2つ目のゲームが用意されています。アームを動かして邪魔をするときに、タブレットの傾きと連動させているアイデアがすごくいい! タブレットを傾けるっていう動作で邪魔するのは盛り上がります!!
                                  

工作がとてもていねいできれい「カラドキピエロ」

ごらんの通りの「黒髭危機一髪」のようなゲーム。樽に剣を刺す部分の輪ゴムを使った機構は工作はキットを使用したそうですが、光センサーのSizuku Luxを飛び出させて反応させるというアイデアが面白い! ゲームのスイッチやゲームに使うルーレットも作りました。ゲームルールのカードや、樽や剣、ルーレットなどの工作の装飾が細部まですごくていねいにできていて、きりっと仕上がっていたのが印象的でした!

ダイナミックなうごきと細やかな動きがミックス「ハムスターロボット ホワちゃん」

この写真では仕組みを見せるためにembotコアが見えているが、実際には左奥に見えている家をコア部分にかぶせて見えなくしている
鼻をヒクヒクうごかすようにヒゲが動き(左上)、キョロキョロするように上体が左右に回転し(右上)、ダイナミックに伸び上がって(左下)、パタンと伏せる(右下)……と、バリエーション豊かな動き

ハムスターをよく観察して作ったというハムスターロボット。体を起こした姿勢と伏せた姿勢を行き来するダイナミックな動きにけっこうな力が必要だと思うのですが、足の付け根のサーボの力を生かして動かす機構を作れたのがすごい! このパーツは使えるかな……って自分でいろいろ探してためしたそうです。そしてちょっとした動きがほんとうにハムスターのちょこちょこした動きをイメージさせます。サーボを全部で5個使っているので、embotコアも3個使用していました。ここまで自分でできたなら、いつかembotを卒業してロボティクス系の機構とプログラミングを学んだら楽しいんじゃないかなぁと感じました……!

スマートでかっこいい!「LifeBeat Rescue (ライフビート・レスキュー)」

レスキュー車両をスッキリした工作で仕上げています。embotコアが2つ使われていて、車は前進後退カーブもOKで、さらにクレーン部分が動くのがかっこいい! 本当にレスキュー車両が好きで、オリジナルデザインを自分で考えてこだわって作りあげたことがにじみでていました。デモして見せてくれた走行パターンにも、なにかストーリーがありそう!

運動不足のすべての人々へ!「筋肉増加マシーン」

ベルトにスマホをセットして、エクササイズをするとスマホの傾きで反応して筋肉いっぱいのロボットの腕が上がっていき、目標の回数で終わりになるという装置。ロボットの腕の造形が動きがあっていい感じで、ベルトのembotマークもいいポイントになってます。デモンストレーションで、腕立て伏せをしていたのですが、たとえば腹筋のような、はっきり角度が変わる動きの方がスマホのジャイロの値を取得しやすいかもしれませんね! 運動しなきゃと思ってしてない大人のみなさん、こんな装置が必要では!?

つくることを楽しもう!

以上、会場で出会った作品をご紹介しました。 私も本や記事を書くときにembotの作例サンプルをいろいろ作ってきたので、制作者のみなさんに共感したり、すごい!と思ったりして、楽しかったです。

ご紹介できなかった作品もたくさんあって、どれもそれぞれに「いいなぁ」と思ったポイントがあり印象に残っています。embotのもともとのクマちゃんの姿をアレンジした作品もバリエーション豊かで、それぞれとても素敵なデザインとアイデアがいっぱいでした。参加した制作者のみなさんのものづくりへの思いが伝わってきました!!

embotは工作による仕組みづくりもプログラミングもはじめの一歩を踏み出しやすいのがいいところ。これからもどんどん発想を形にして楽しんでくださいね!!

embotの使い方や作品アイデアがたくさん!
embotバナーでプログラミングに挑戦

狩野 さやか
Studio947のデザイナー・ライター。デザイン・ウェブ制作全般を担当する一方、技術書籍の執筆や、教育のICT活用・子ども向けプログラミングについての取材・執筆をしている。著書に『ひらめき!プログラミングワールド』『見た目にこだわるJimdo入門』『ふたりは同時に親になる 産後の「ずれ」の処方箋』。

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